目で見てきれい、食べておいしい。野菜って楽しいと伝えたい – とれたて仙台 仙台の大地の贈り物

生産者インタビューNo.10
目で見てきれい、食べておいしい。
野菜って楽しいと伝えたい

【 仙台市太白区 】maco vege 庄子真さん 美香さん

友人からの「おいしい」をきっかけにスタート

太白区富沢地区の一角で庄子真さん、美香さん夫妻が冬野菜の収穫にいそしんでいました。手にしたのは紅紫色が色鮮やかなキャンディレッドキャベツ、らせん状の蕾が美しいロマネスコ、紫色のケールや白菜など。二人が手掛ける「maco vege(マコベジ)」では、カラフルで珍しい野菜を中心に生産しています。

会社員だった真さんは、代々続く農家の長女である美香さんと結婚する際「いつか農業を継ぐんだな」と自然に受け入れたそう。結婚してから2年後、2008年に就農。義父とともに米や大豆を栽培する傍ら、自家用に野菜を育てました。多く採れた野菜を知人や友人におすそ分けすると「おいしい」と評判になり、近くの雑貨店から軒下で売ってみないかと声をかけられたのがmaco vege の始まりでした。

収穫しているのは、ロマネスコ。美しい形状に傷をつけないよう外葉は多めに残して収穫し、自宅で販売用に形を整えています。

母親の感覚を生かしたブランディング

ご夫妻には二人のお子さんがおり、美香さんは、母親目線のアイデアをどんどん実践しました。核家族でも使い切れるように、小さめのサイズを少量、色違いでセットにして包装。覚えてもらえるようmaco vege のロゴマークを作ってシールを貼り、おいしい食べ方や調理法の自作メモを添えました。「カラフルな野菜は、料理をするお母さんも楽しい。それはきっと子どもにも伝わると思います。maco vege の野菜で楽しく食事の時間を過ごしてもらいたいです」と美香さんは話します。

少しずつ販路を広げ、現在は主にスーパーや飲食店へ納品します。真さんは売り場で「あなたの野菜が欲しくて来ている」と声をかけられることもあるそうです。

日々の食卓にカラフル野菜を
乾燥野菜を商品開発中

2023年でスタートから9年目を迎えるmaco vege。さまざまな野菜にチャレンジし、現在は年間百数十種の野菜を栽培します。選ぶ基準は、自分たちが食べたい野菜。色や形は珍しいですが、日々の料理に使いやすいものを栽培しています。「目で見てきれい、食べておいしい、野菜料理って楽しいなと思ってもらえたら最高です」と美香さん。

もっと手軽に野菜を摂ってもらいたいという思いから、乾燥野菜を開発しようと乾燥機を導入しました。スープや味噌汁に入れるだけで野菜が摂れる上に彩りもいい。乾燥野菜は、仕事や育児に忙しい中で生まれた発想です。現在は試作の段階ですが、色の鮮やかさや戻したときの食感、凝縮されたうまみと甘みは期待以上だとか。完成が待ち遠しい!

【 カラフル野菜 】

maco vegeでは野菜の美しさを感じてもらおうと、収穫した野菜の写真をInstagramで発信しています。下の写真の野菜は、右からケール、紫白菜、コールラビ、ロマネスコ、カステルフランコなど。
濃い緑色や紫色といった野菜の色には、活性酸素の働きを抑える「抗酸化成分」が含まれています。目で見てきれいで料理が楽しくなるうえに、食べて美容や健康に役立つのがカラフル野菜の魅力です。

生産者インタビュー 一覧

この記事をシェア